このたびは、「未来こども園建築デザインコンペ」にエントリー、ご応募をいただきありがとうございました。全国の学生様からご参加をいただき、100を超えるエントリーをいただきました。どの作品も甲乙つけがたいほど素晴らしかったですが、提案力、創造性、実現性の高さ、利用者への配慮等といった観点において特に優れた作品を入賞作品として選ばせていただきました。今回のコンペでは最優秀賞、優秀賞、佳作を各1作品ずつ選定させていただきました。
最優秀賞「パーゴラと陽だまりの屋根」
京都工芸繊維大学院 野本壮太さん
空間構成は幾何学的ではありますが、日当りが考慮されている点や自然との関係性等、内容が充実しています。内部と外部とをつなぐ中間領域が豊かです。吹き抜けの空間も利用していくうえでは魅力的です。通路にも採光が欲しい等の意見もありましたが、子供、保護者、園との関係性からヒューマンスケールを作り出す家具、遊具に対して、その方向性を感じさせています。最優秀賞と致しました。
優秀賞「時を囲う壁」
愛知工業大学 中村勇太さん
人目を惹くデザインがひと際魅力を放つ作品です。中庭には賛否両論ありましたが、建築物として強い魅力があり、防音を考えた形になっている点で高い評価を得ました。しかし、反対に外部との関係性が描かれず、保育に活用が示されていない点について、地域に根付く性質を持つ保育園として、外部と関係を遮断することが保育園のコンセプトとしてふさわしいのかという意見もあり、今回は優秀賞と致しました。
佳作「めぐり子ども園」
中部大学 田辺華名未さん
丸を基調としたデザインと、庭とのつながりが魅力的な作品です。子供たちが暮らす場としてふさわしい、やわらかさや温かさを感じることが出来ます。各室の面積設定についてもう少し検討してほしい等の意見もありましたが、そのアイデアと表現が評価され、佳作に選出致しました。