▶ 第4回未来こども園建築デザインコンペ U-30 概要
Under30部門の開催をお知らせ致します。
【課題文】
世界を守ると誓ったあの日 落書きで床を汚して叱られたあの日 お洋服を折り紙で作ったあの日
今のあなたなら何をしますか?
プログラミング教育の始まり、感染症の蔓延、オリンピックによるグローバル化
時代は激動し、今の子どもたちはその混乱との狭間で大人になっていくでしょう
こどもたちが笑顔になれるこども園を創造してください。
子どもたちが最初に家族以外の人とふれあう場所
それがこども園(保育園)です。
誰もが過ごしたあの場所で、私たちは多くを学び、感じ、最初の社会を体験しました。
遊びの中から子どもたちは人との関わりを学び自我を目覚めさせ、ルールを知り成長していきます。
近年、女性の就業率上昇から保育園に対するニーズは多様化しています。
今後、益々進化を続けていくいくこども園。
こども園の可能性は無限大です。
第4回U30部門のテーマは『世界を守るこども園』
2015年9月に国連で開かれたサミットで定められた
持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」
を参考としながら、今考えられる、未来を目指したこども園を考えてみませんか?
【審査結果】
このたびは、「第4回未来こども園デザインコンペ U30部門」にエントリー、ご応募をいただきありがとうございました。全国の学生様からご参加をいただき、150を超えるエントリー、113作品もの提出をいただきました。
今回は大学生、専門学校生に加え、大学院生、フリーランスの方達を対象とし、U30部門として募集を行いました。
テーマは、「世界を守るこども園」。2015年9月に国連で開かれたサミットで定められた持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」を参考としながら、未来を目指したこども園を募集しました。
Under30部門では自由な発想や創造性、テーマの明確さ等の観点において特に優れた作品を入賞作品として、最優秀賞1作品、優秀賞2作品、及びユーエス計画研究所の設計士たちが選んだUS賞1作品をそれぞれ選定させていただきました。
最優秀賞
てがた ~大地に触れるこども園~
大阪工業大学大学院:福西直貴さん、大園侑典さん、福本純也さん、川島裕弘さん
[審査員総評]
手形が壁に残っていくことが、歴史や記憶に残すことに繋がるという発想は非常に面白く、「未来」というテーマとの整合性が感じられました。「手で触る」というのがこども達の成長には非常に大切なことです。また、ヘンプクリートのアイデア、木質でまとめられ流動性の感じられる空間であることも素晴らしかったです。ダイアグラムがパースにもよく表現されていました。ただ、屋根形状が分かりにくかった点と敷地全体への広がりが伝わりにくい点が気になりましたので、断面図の添付とより分かりやすい配置図があると、さらに良い作品になったのではないかと思います。
優秀賞
Toy as Archi tecture -未来を守る子供園-
中国東北大学:陳至さん
[審査員総評]
ユニットの構造一つ一つにこだわりが感じられました。それを組み合わせることで面白く、とても楽しげで、少し異国的な雰囲気のある空間が作られています。ユニットを組み合わせる場合、変化がなくなりがちですが、この作品はうまくこどもに向けた空間ができているところが良いです。また、天井が空いている開放的な空間で、こどもの視点が上に向くよう設計されているところも素晴らしいと思いました。ただ、テーマからは少しずれてしまっているところが惜しかったです。
優秀賞
おかえり、おなかすいてる? めぐる子ども つむぐ家
名城大学:鎌内咲甫さん、岩村樹里さん、清水夏海さん、伊藤真央さん
[審査員総評]
螺旋形に繋がる空間が非常に面白く、こども達が年を重ねるごとに上に上がれるという、年齢を意識した構造に「未来」というテーマとの整合性を感じました。見る角度によって変化が付く面白い設計であり、さらに分節していることで回りとのスケール感も合うところが良いです。ただ、部屋と外部の繋がりが分かりにくく少ないように感じたので、そこがより分かりやすく、しっかり考えられているとより良い作品になると感じました。
US賞
芽吹の曲がり路
名城大学:加藤駿一さん、長谷川真央さん、川久保成さん
[審査員総評]
地域の大人や芸術家を保育園の中に招きこむコンセプトについて、セキュリティや交流の在り方を含めて提案されているのが良いです。また、こども達の発達過程に応じて大人たちとの交流を変化させる空間配置は良く検証されていると感じました。地域の大人を呼び込む仕掛けの提案もあるとより良い作品になったかと思います。
■未来こども園建築デザインコンペ
過去の審査結果